脊髄損傷
脊髄は神経系統の中でも中枢神経に分類される重要なものです。脊髄の脱臼や骨折によって脊髄が圧迫されて損傷すると、手足のしびれや機能障害など、身体の各部に様々な障害が現れます。損傷した脊髄から離れた箇所に運動や知覚の障害が現れるのが特徴です。脊髄を損傷しているかどうかは外見からは分からず、脊椎や脊髄についてのMRI等の画像によって知るしかありません。
脊髄損傷は「神経系統の機能または精神」に「障害を残」すもの、または「神経症状」として後遺障害に当たります。具体的には、脊髄の損傷という原因によって、体のどの場所にどの程度の障害、すなわち結果が発生したかが問題となります。
脊髄損傷で後遺障害の等級認定を受けるには、①病院でMRIなどの画像を撮り、画像所見によって脊髄損傷を明らかにするとともに、②神経学的所見から障害を明らかにする必要もあります。①画像所見と②神経学的所見のいずれかが欠けると後遺障害の等級が認定されませんので、注意しなければなりません。
脊髄損傷によって認められる後遺障害の等級は、1級から12級まで広い範囲にわたります。特に神経学的所見がどうであるかによって、認められる後遺障害の等級が大きく変わってしまうので、気を付ける必要があります。
また、麻痺が残った場合には、残っている機能を使って日常生活でできることをなるべく増やすためのリハビリテーションを行うことが大切です。