専門弁護士は少ない しかし得意分野はある
掲載記事(内容)
Q&A 地方では専門弁護士ほとんどなし
弁護士に得意分野あり 特殊な案件は取り扱い弁護士調べて
Q:
離婚のことで弁護士に相談しようと思うのですが、離婚専門の弁護士を探さなければいけませんか。弁護士会に聞けば、離婚専門の弁護士を紹介してもらえますか。
A:
特に専門の弁護士を探す必要はありません。また、岡山弁護士会では、公平性を守るため、特定の弁護士を紹介するサービスは行っていません。
確かに、東京など弁護士の多い大都市では弁護士の専門化が進んでいます。医者が内科、外科などに分かれているように、離婚専門や債務整理専門などの弁護士がいて、専門以外の事件は受け付けてくれないようです。
しかし、地方の町にはそのような専門弁護士はほとんどいません。市民の必要に広く応える「何でも屋」のような弁護士が求められているからです。そして、離婚、債務整理、交通事故、相続など一般的な事件については、ほとんどの弁護士が対応可能です。ですから、離婚の相談であれば、どの弁護士でもまず大丈夫です。弁護士会の相談を利用するのもよいでしょう。ただし、「何でも屋」にも「得意分野」はありますから、気になるようでしたら事前に弁護士会のホームページなどで調べるとよいでしょう。
なお、相談した上で、その弁護士に依頼するかは、離婚が得意かどうかだけではなく、性格が合うか、安心できるか、話がよく理解できるかということも重要な決め手です。
一方、医療事故や欠陥住宅など一部の特殊な事件については、離婚などと違って扱っていない弁護士が多いようです。このような事件で相談したい場合は、事前に弁護士会のホームページや電話帳の広告で、扱っている弁護士を調べることをお勧めします。
(平成23年5月26日掲載)
(追記)
その後、地方でも弁護士の数はさらに大幅に増加し、状況は大きく変わってきました。専門とまではいかず、一応はどのような事件でも扱うけれど、得意分野にさらに研きをかけて重点的に扱うという弁護士が増えてきたのです。ホームページを持つ弁護士も増え、弁護士についての情報は以前よりも入手しやすくなりました。これからは,弁護士会のホームページの弁護士検索を利用したり,各事務所のホームページを見るなどして、弁護士の得意分野をしっかりと調べることが今まで以上に重要になってくるでしょう。
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