むちうち症
むちうち症は、自動車の追突事故が原因で起こる症状ですが、正式な名称ではありません。
正式には、頚椎捻挫(けいついねんざ)、
頸部挫傷(けいぶざしょう)
外傷性頸部症候群(がいしょうせいけいぶしょうこうぐん)などの診断名が付けられます。
軽い事故であれば、事故直後は特に自覚症状が現れず、数時間から2、3日経過した後から症状が現れはじめるということがあります。
症状
具体的な症状として、じわじわと首に痛みや頭痛、肩こり、めまいといった障害が発生してきます。
むちうち症は、外見からは異状が分からないため、簡単に後遺障害として認められるわけではありません。しかし、それでもむちうち症は14級や12級の後遺障害として認定される可能性がありますから、軽く見てはいけません。
専門の医師による治療を行い、適切な後遺障害等級認定を受けるようにしましょう。
むちうち症は適切な治療をせずに放っておくと、治りにくい厄介な障害になってしまう可能性があります。
事故直後には異常を感じなくても、時間が経ってから痛みを感じた場合は、ただちに病院で治療を受けてください。
その際、「○○年○○月○○日○○時○○分頃、場所○○で車と車の追突事故の怪我で」などと医師に交通事故の怪我であることを伝えるのを忘れないようにしましょう。
時間が経ってからでは遅い!
事故とむちうち症の症状発生との時間的間隔が空いてしまうと、事故との関連性(因果関係)が認められにくくなります。なぜなら、「事故以外の原因で痛みが出ているのでは?」と疑われてしまうからです。
事故との関連性を明らかにするためには、事故後なるべく早く病院での診断を受けておかなければなりません。
「本当は痛かったけど、忙しいから通院せずに我慢していた。」
「本当は痛かったけど、面倒だから医師には言わなかった。」と主張しても、保険会社も裁判所も聞いてはくれません。
何か違和感がある、痛いと思ったら、まずは病院で診察を受けて医師に症状を伝えましょう。また、交通事故に詳しい弁護士に相談しましょう。
適切な検査と治療を!
また、むちうち症の後遺障害等級認定を確実に得るためには、診察の際、骨折を判別するためのレントゲンだけではなく、神経の状態を把握するためのMRIでの撮影が必要になります。
また、神経学的テストを行うことも必要です。なぜなら、むちうち症が後遺障害として認められるためには、少なくとも、痛みが医学的に説明可能なものでなければならないからです。
いくら被害者の方が正しい手順を踏んだとしても、診断をする医師がむちうち症に対する知識を十分に持っていなければ適切な検査が行われません。
むちうち症の検査・治療を行う際には、交通事故によるむちうち症に精通した医師の下で治療を行うことをお勧めいたします。
むちうちに関してお困りのことがございましたら、当事務所までお気軽にご相談下さい。
むちうち症の等級認定について
等級 | 労働能力喪失率 | 労働能力喪失期間 | 認定基準 |
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12級13号 | 14% | 5~10年 | 局部に頑固な神経症状を残すもの |
14級9号 | 5% | 5年以下 | 局部に神経症状を残すもの |